メグミックス1・2(倉島圭)
- 作者: 倉島圭
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2007/10/05
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- 作者: 倉島圭
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倉島圭の描く女性キャラクタにはどことなく垢抜けなさを感じるが、むしろ逆にそれが奇妙な色気となっているように思われる。『24のひとみ』でのひとみ先生然り、藤本先生然り、前田さん然り。どうしようもない下ネタと駄洒落で突込み役の男どもを煙に巻く本作の主人公、めぐみさんも同様である。回毎に変わるその姿――女子高生から人妻、女刑事からアナウンサー、などなど――はひょっとしたらセクシャルな記号の集合体なのかもしれないが、最初から最後までボケ倒すその孤高さはまさにトリックスター、またはパペットマスターであり、我々には力なく突っ込みを繰り返すかそれともひれ伏すかの二択しか残されていない。のではないだろうか。
連発される下ネタに眉をひそめる向きもあるだろうが、ギャグ漫画として非常にテンポが良い。一回3本のうち2本が8コマ漫画だが、その多くでコマ内のめぐみさんの台詞が
真面目→真面目→ボケ→ボケ→
→ボケ→真面目→ボケ→ボケ
という構造になっており、リズム良く読むことができる。そしてたまに五、七コマ目で真面目なことを言わせる転拍子。作者のメタルミュージック好きがうかがえる(扉絵からも)。
めぐみさんのキャラクタ付けやシュールな背景、突っ込みのリアクションなどに『24のひとみ』との類似を見つけるのも正しい楽しみ方だろう。